僕は君のもの
だけど無情にも時は過ぎて行く。
月日は美紀が思っているより早く進むみたい。
暑い日々が過ぎ、涼しくなったかと思ったら、あっという間に寒くなる。
「もうすぐ卒業式だね。」
墨汁くさい教室の床に座ってお弁当を広げていた。
なぜかみんな机もイスも使おうとしない。
「もうすぐって…、まだ12月だけど。」
直ちゃんが美紀を見てあきれる。
口を尖らせる美紀に柴先輩は苦笑していた。
「だけど3月なんてすぐ来るよ?」
下に敷かれていた毛布を握り締める。
そういえばコレどこから持って来たんだろう?
「こいつらいなくなっても俺がいるじゃ~ん!!」
美紀は中村先輩を見ながら大きなため息をついた。