僕は君のもの



「お前ら、ジャマなんだよー。」



ほら、来た。



たけしくんが美紀たちの作った砂の山を踏みつける。



「やめてよ!」



「やめてよ!だって。」



美紀の声を真似して笑い転げる。



もう。毎日毎日なんなの?



悔しくて泣きそうになってしゃがみこむ。



「うわ!こいつ泣きそうだぞ!!」



たけしくんの嬉しそうな声がする。



その時だった。



「お前、ダッセーことしてんなよ。」




スーパーマンかと思った。



美紀の頭上から目の前に人が舞い降りてきた。



ザッっという音と共に舞い上がる砂ぼこり。




「こいついじめて楽しいか?」






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