先輩(仮)






「まだチケット買ってませんよね?受付に行きましょうか」


「うん、案内お願い!」


でも、まさか本当に来てくれるなんて思ってなかった、言ってもこの人医者で忙しそうだし、合唱ってマイナーだし…



「来てくれてありがと……」


「へぇー、今日は素直じゃん、いつもこんな感じだったら可愛いのに…ね?優莉ちゃん?」


「っな!失礼ね!私はいつも素直ですよ!別に可愛くなくてもいいし!」


人がせっかくお礼言ったのに!!


やっぱりムカつくこのヤブ医者!



私は誠さんをおいて早歩きで受付に向かった



「おいっ!待って、待って!そう怒んなよ…」


慌てて私のあとを走って追いかけてくる


「誰のせいですか!」


「んー…やっぱ、俺?」


そうヘラヘラ答えたから余計に腹が立って、誠さんのスネに蹴りをいれてやった


「っったぁ!!!!!お前なぁ!!」



誠さんはその場でしゃがみこんでしまった


やりすぎたかな?



「ごめんなさい…大丈夫?」


「お前少しは手加減しろよ…」


だって、ムカついたんだもん!


っていうか誠さん…



「ふふふっ」


「なに笑ってんだよ!」


「だって、誠さん涙目になってるんだもん!あはははっ」


「自分で蹴っといて…当たり前だろ!スネだぞスネ!めちゃいてーぞ!」


やばい、ツボった!

くくくくくっ


お腹いたーい!!!


「いつまで笑ってんだよ…案内しろよ」



涙目なのに、そこで俺様って…またこれもツボだわ(笑)








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