先輩(仮)
yu-ri side 10
ーーーーーーー-
「ん、んーっ…。」
布団の中で思いっきり伸びをする。
無意識な行動だったけど、それは私のテンションを朝から下げるものだった。
断られたものの、寝るときは抱きしめられて寝たはずなのに、彼は私に背を向けて寝ていた。
朝起きても同じ体勢って事はないかもしれないけど、やっぱり少し寂しいものがあった。
昨日の事は夢だったんじゃないかって…。
秘密にする事が条件でそれでもいいって言ったことは嘘ではないけど、やっぱり堂々していたい気持ちはある。
わがままかな?やっぱり私は誰かを好きになる資格が無いのかな?
朝から暗いことを考えながらもみんなの朝ごはんを作るために、先輩を起こさないように部屋を出た。