恋より強く
嫌な沈黙だ
少しは話せよ、嫌味野郎!
「もう一度言うけど...っ「別に、そんなことを言う必要ないじゃん」
私の声に重なって低い声が響いた
甘い、って言われてる声
でも、私には苦手な声
「は?」
「だから、さっきのこと。精一杯頑張ってたじゃん」
ちょっと待とうか
何故さっきの状況をお前は知っている?
思いっきり嫌悪感を出したのに彼は気にせず話続ける
「さっきの藤井さん、かっこよかったよ」
誉められてるって気づいて私の眉間のシワは深くなる
「さっきの子も見てたよ」
「だったらいいけど。」
っておい!
何会話しちゃってるんだよ自分!
自問自答を繰り返しながらふと間宮を見ると、案の定力が抜けた