恋より強く




空気が止まったみたいに苦しい


私の心臓らへんが痛いのは、奴が真っ直ぐに私を見つけ目ていたから。
何だか、奴が哀しそうに見えたから。




「...嫌いじゃなくて、気に入らないの」




ハッと目が見開いた



「嫌いじゃないってこと?」


そうなるのか


「なら、俺のチャンスもあるんだね」


何も言わなかった私に、奴は笑ってそんなことを言った



「待て待て待て。どうしたらそうなる。思考回路おかしいから、修理出した方がいいから」


「だってそういうことだろ?」


「いや、どういうことだよ」



その問いには何も答えず、ただ彼は、幸せそうに笑った






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