恋より強く
何にもなれないんだ。
−−−−桜田!」
遠くで声がする
この声は誰?
私が好きになる人?
「目覚ませ」
その一言と共に、教科書の角という鬼の鉄拳が私の後頭部へ直撃した。
「...その声は佐藤松平48歳!」
ジンジンと痛い後頭部を両手で押さえながら叫んでいた。
「朝から寝るな」
教卓に着いて、私の頭を突いた日誌という兵器をドンと置いた
「朝って...え?今って休み時間終わったばっかでしょ?」
そう言った途端、笑いと松平ちゃんのため息が広がった
「お前大丈夫か?無事夜が明けたぞ」
私は「あれー?」と呟きながら頭を書いた