独白-The girl who loved the girl-
Prologue
「貴女はまごうことなき鬱病ですね」



死刑宣告に等しかった。



私の母は鬱病だ。

私の父や祖母とのトラブルで発症した。



そして、次いで私。

自分では“家庭内諸事情”――母の鬱病によって生まれるストレスによるものと判断している。



母と同等にはなりたくなかった。



死にたい、と叫び泣くのは御免だった。

手首が疵だらけになるのも御免だった。

1日に何錠も薬を飲むのも御免だった。

――みっともなく生恥を晒すのは御免だった。



そして、やがてそれらは現実へと姿を変え、

日常と化していった。





――この物語は、そんな最中に起こった事件[アクシデント]。

私の中の最大の過ちにして、最愛の過ち。
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