Dangereuses tower
ひたすらに走る俺達。

いつの間にかフロア内を抜け、細い廊下に入っていた。

一直線に続く廊下を、持てる限りの全てを使って走る。

と…。

「みんなぁあぁっ!」

前方で朝霧が俺達を待っていた。

アイツ…待たずに早く逃げろ!

そう思った俺は、直後に朝霧の考えに気づく。

彼女の片手が、壁のスイッチにかかっている。

恐らくは非常用シャッターのボタン。

成程、あれを下ろして虎の行く手を遮る訳か…!

上手くすればこの場に虎を閉じ込める事が出来る。

だが…システム異常の起きているタワー内だ。

上手くシャッターが作動するかどうかは運次第…!

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