Dangereuses tower
レストランフロアをしばらく探索してみるが、目ぼしいものは何も見つからなかった。

灯りを確保できないならば、薄暗いまま移動するしかない。

「仕方ないな…ハルカ、足元には気をつけろよ?」

「何よ、私が足を躓かせて転ぶような間抜けに見える?」

少し恐怖心が薄れたのだろうか。

彼女は生意気な表情で憎まれ口を叩いた。

二人揃って54階への階段へと向かう。

と…。

「お」

突然、頭上が明るくなった。

「灯りがついた?」

一時的に電気の供給が戻ったようだった。



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