Dangereuses tower
そうか、人力じゃ開けなくても、機械の力を利用すれば…!

俺は迷う事なくフォークリフトに飛び乗った。

勿論こんなもの運転した事はないけど、親父が家で車を運転しているのを思い出しながら…。

キーを捻り、エンジンがかかったのを確認して、レバーを入れ、アクセルを踏む…。

「うおっ!」

踏み込みすぎたのか、フォークリフトは急発進!

そのまま車体前方についている二本の鉄製の爪が、冷凍倉庫の扉にぶつかる!

金属同士の衝突する嫌な音。

その拍子に、扉が少し歪んだ。

『何?何の音よ…!』

不安そうな声を上げるハルカ。

「大丈夫だ。ハルカは扉から少し離れてろ」

俺は電話で彼女に伝えた後、再度フォークリフトで体当たりを敢行する。

一度レバーを入れ直してバックさせた後、もう一度、アクセルをベタ踏みして扉に突進!

かなりの振動と共に、また倉庫の扉に隙間が開いた。

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