Dangereuses tower
突然踵を返し、彼女は宿泊フロアの方へと戻っていった。

「あ、おい!」

思わず追いかける俺達。

後をついていくと、彼女は自分が宿泊していたのであろう、部屋の中に入っていく。

しばらくして。

「……」

彼女は再び部屋から出てきた。

着替えでもするのかと思いきや、身につけているのはやはりネグリジェ。

しかし、片手には小型のノートパソコンを抱えている。

「そんなもの置いて行きなさい、逃げるのに邪魔になるだけよ?」

ハルカが言うが。

「……」

女の子はフルフルと首を横に振った。

「これは…とても重要なもの…」

< 81 / 136 >

この作品をシェア

pagetop