Dangereuses tower
二人がフロア内を探してきたが、残念ながら薬は発見できなかった。

しかしまだ水道は使えたらしく、フロア内で入手してきた容器に水を汲んで戻ってきていた。

朝霧がその水でハンカチを絞り、ハルカの額に当てる。

少しは熱冷ましになる筈だ。

…そうやって休憩する事約30分。

「もう大丈夫よ…」

ハルカが起き上がる。

「おい、もう少し休んだ方が…」

俺が彼女を気遣うものの。

「下まで降りられる体力があればいいのよ。無事脱出できたら、ゆっくり休むから平気」

そう言って、ハルカは先頭を歩き始めた。

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