オレンジ色の携帯
心の中で芳成に悪態をついて熱を冷まそうとしている俺はたぶん超間抜けに見える。
つーか俺自身自分を制御できてないからどーしよーもねぇけど。
「ちょっと!!」
グダグダまたしても考えてた俺は力強く振り向かされ間近に迫っていた金に驚いた。
「あたしも帰るけどあの子に何かしてみろ?マジでただじゃおかない!!」
言葉と共にドンッと押されて理子を睨む。
「俺、何で君にそんな扱いされなきゃなんねーの?」
「アンタの思ってる事なんてマルわかりよ。あの子泣かさないでよ」
最後に囁かれた言葉は予想外で敵意剥き出しの俺はマジでガキ。
理子も俺のため(?)に気をきかせてくれるしい。
「…わかってら」
「ふんっ」
気をきかせてくれる割には機嫌が麗しく無さそう。
俺に不満でもあんのか。
自意識過剰ってワケじゃねぇけど彼女の事に関してはそんな事しない。
そんな目で見ると理子はべぇっと舌を出してきた。
「なっ」
「アンタなんかにウチの愛娘はやらないんだから!!」
「理子ちゃん!?」
突如として意味のわからない言動をした理子に二人して驚く。