オレンジ色の携帯
本当にマジで自分の耳を疑う。
心だけがさっきの彼女の言葉に限りなく喜んでいて体は反応できない。
お茶って…お茶だよな?
もう何が何だかわからない。
「え?」
思考がだだ漏れってこーゆーことを言うのだろうか。
俺の場合一言つーか一文字だけど気持ちは濃縮された一文字だ。
「あっ…い、いやならいいのッ!ごめんなさ」
「…行く」
「え?」
「行くっ」
夢でも幻聴でも幻覚でもいいしッ!!
こんなに嬉しいこと逃す理由がわからない!!
憧れの彼女とお茶。
そのフレーズだけで満足できる。
隣を見れば俯いて恥ずかしげな君。
目が合って照れるように笑う彼女に俺も同じような笑顔を返した。