オレンジ色の携帯
自然な上目使いで俺は見られる。
大きな目が更に強調されて微かに潤んでるようにも思えた。
おぉっと効果バツグーン…俺に百のダメージ…。
どこかのアニメの実況のようにふざけて言ってみるもそれ以上余裕はない。
乗り出していた体をすごすご戻す。
「な、何?」
それでも俺を見つめ続ける彼女に勇気を振り絞って聞いて見た。
「そ…そんなに」
「…うん?」
なかなか言い出せなさそうだから相槌をうつと彼女の耳がさっと赤くなった。
へ?
「見つめないでっ…」
「…ッ!?」
突然の可愛い過ぎな発言に俺は心臓が活発に動き出したのを自分の耳で確認した。
ドッドッと全身を血が走り、特に顔に集中してる。
台詞の後にまた顔を隠してしまった彼女に見られる事はないが…恥ずかしい。