オレンジ色の携帯



でも、やっぱり俺の惚れた女。


「うんっ!」


俺が一目惚れしたあの顔と頷きで返事を返してくれた。


彼氏のいる女に想いを寄せ、挙げ句の果てにその友達って称号は惨めこの上ないけど…別にいい。


そう、少しでもいいんだ。


彼女が俺の事を考えてくれたら。


彼女が俺といてくれたら。


それだけでいい。


それ以上は望まない。


「メアド交換してもらってもいい?」


笑顔の彼女が差し出すのは、俺と彼女を結ぶオレンジ色の携帯。


それを見て自然に笑顔がでた。


恥ずかしいけれどやっぱりコレはキューピットなのかも。









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