オレンジ色の携帯
また逢いたい。
…よし、明日から同じ時間の電車に乗ろう。
少し、いやかなり、自分がストーカーへの道に脚を向けているがそこは気づかないフリでごまかす。
早く明日…にならないかな。
…俺今相当キモイな。
「…ははっ」
「何お前?キモイ」
突如聞こえた声に後ろを振り返ると引きつった笑いをする我が友、芳成(ヨシナリ)。
「っるせ」
「いやいや、通学路で独り笑ってるお前ハンパなくヤダわ」
「言われなくてもキモイの自覚あるから」
苦笑つきで言えば芳成は心配そうな顔になった。