オレンジ色の携帯




「…どうしたお前?病院いくか?」


「…今朝、彼女に会った」


「モチロン、精神病院な」


「んで、少し…話した」


「俺の叔父さんリアルドクターだから」


「…聞けよ」


ジロリと睨むとヘラッと笑う。


その笑いは面倒くさいって顔に書いてあってイラつく。


芳成は彼女の事を唯一しっている奴だ。


信用度ではコイツに勝る奴は俺の周りにいない。


だから話したのにコイツは俺の話を聞きたがらない。


曰わく、


"お前のノロケに付き合う程俺暇じゃねぇし"


らしい。







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