秘密の★オトナのお勉強③
ペコリ、と礼儀正しく頭を下げる。だけど、その男の人はクスッと笑みを零した後、衝撃的な一言を発した。
「…やっぱり面白いな、お前」
「え?」
「いや、お前なんかじゃなくて―――新入生の、貞永ちいチャン?」
…今、この人、なんて言った?
何であたしの名前を知ってるの…?
途端に、恐怖で身体がガクガクと震え出す。
やっぱりこの人、あたしのストーカーだったんじゃないの?ここまで着けて来ていたんじゃないの?
「じゃ、俺行くわ」
「あ、ちょ―――!」
「また会えるよ、俺達は」
そう意味深な言葉を残して、男の人はニヤッと笑ったまま中型バイクに跨ると、どこかへと逃げてしまった。
―――また会えるよ、俺達は。
その言葉に、あたしはただ立ち尽くすしかなかった。
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