秘密の★オトナのお勉強②
菊池くんが渡すはずだった、ワックスのCMの台本を渡すと、そう言って貞永は笑う。
なんだか、情けない気持ちでいっぱいだ。
―――菊池くんが、あたしの元に研修に来てから、二週間が経とうとしている。
最初は、ふざけているのは口だけだと思っていた。
だけど…
「うわっ!この新作、超カッケェ~!」
どうなのよ。仕事中にファッション雑誌見てるマネージャーって。
しかも、控え室のソファーをめいいっぱい使って、寝っころがっているという、呆れるにも程があるオプション付き。
マネージャーとしてというか…もう社会人としてダメな気がする。
「はぁ…」
「そんなため息つかないで下さいよ、中森サン。人生損してますよ?」
だーかーらーっ!
アンタのせいで、あたしはイライラしてるんだってば!
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