秘密の★オトナのお勉強②



それから、鬼と化したあたしは、菊池を自分の駒のように働かせた。


あたしの豹変に、CM撮影真っ只中の貞永は、ただただ驚くばかりで。




「あゆ、俺の居ない間に、一体何があったんだよ…」



「フッ…貞永、やっぱり正義は勝つのよ!」



「…ダメだ。会話が成り立ってねぇ」




そう貞永が呟いた事は、知らないフリをして。


これできっと、菊池は少なくともあたしの言う事は聞くハズ。



…アソコを蹴る、と言っただけで、急に言う事を聞くようになった菊池に振り回されていたあたしは、なんて愚かだったのだろう…。




「ちょっと酷いけど…真面目になったし、まぁいっか」



「さてはあゆ…女らしくない脅し方したな…」




貞永も何かを勘付いたらしく、ただただ苦笑いを浮かべているだけだった。




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