秘密の★オトナのお勉強②
「緊張してんの?」
「ちょ…ちょっとだけ。だけど―――」
「貞永が大好きだから」と言おうとしたその瞬間、そんな言の葉達は、貞永の唇の向こうに掻き消されていった。
深く混ざり合う唇に、自分の奥底から溢れ出してくる、欲望。
お互いの唾液が混ざり合う度に、貞永の全てが欲しくなっていく―――
一旦唇が離れて、あたしは貞永と見つめ合う状態となる。
「俺、あゆの口から好きって言葉が聞けて、超幸せだ」
「―――っ…」
「だけど、俺はあゆとは少し違うんだよな」
…あたしと、気持ちが違う?
どういう事なの?
頭にはてなマークを浮かべるあたしを見て、貞永は優しく微笑むと、耳元にそっと近付いてきて、囁いてきた。
「愛してるんだよ、俺は」
その言葉と共に、あたしと貞永の、長い長い夜が始まった。
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