秘密の★オトナのお勉強②



「これに、映画のあらすじがザッと書いてあるから。目を通しておいてね」



「了解ッス」




…って、本当に見るかは分からないんだけどね。


一応、今日の仕事についての資料は、菊池が捨てたというスケジュール表と一緒にまとめていた。


だけど、捨てたという事は、きっとその資料にも、目を通していないだろう。



…しっかりしてよ、未来のマネージャーさん。




「あゆ」



「へ…?」




すっかり菊池に対して呆れ返ったあたしの耳に、貞永の声が入ってくる。


貞永の方に視線を移すと、壁時計の方向に、指先を向けていた。




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