秘密の★オトナのお勉強②
先にスタスタと駐車場に向かう菊池の後ろ姿を、あたしは呆然と眺める。
…きっと、アレだ。
あたしは菊池に、避けられているんだ。
「どうしてこう、仕事とプライベートで区別が付けられないかなぁ…」
困ったように一束掴むと、それをくしゃくしゃと弄りだす。
別に菊池と気まずくなったって、ぶっちゃけ関係ないんだよね、…プライベート上では。
だけど、今回は話は別。
あたしと菊池は、同じマネージャーであり、仕事仲間という、非常に大切な関係なのだ。
そんな菊池に避けられたら…
「仕事、しにくいじゃないの…」
昔、貞永と再び付き合い始める前、無理矢理襲われて、貞永との関係が危うくなった事があった。
その時は、オトナな貞永のお陰で、仕事とプライベートの区別はなんとか付けられていた。
…必要以上の会話は無かったけど。
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