秘密の★オトナのお勉強②



ハッピードリームに到着すると、ずっと眠っていた菊池を起こして、小西さんの元へと向かう。


寝起き状態の菊池は、目を擦りながらハッピードリームの廊下を、無言で歩いていた。


そんな菊池をチラ見している間にも、あたし達はマネジメント部の談話室前へと到着していて。




「じゃ、入るわよ?」



「了解ッス」




菊池の承諾を得たあたしは、「失礼しまーす」という挨拶と共に、談話室へと繋がる扉を開けた。


そこには、白髪を揺らしながら優雅にコーヒーを啜っている、お馴染みの小西さんの姿が。


扉を開けた事による振動と音で、あたし達の訪問に気が付いた小西さんは、優しそうな微笑を浮かべながら、あたし達を出迎えてくれた。




「忙しい中、ご苦労様です」



「いえいえ」




世間話を奏でながら、あたしは来客用のソファーに、菊池と一緒に座った。




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