秘密の★オトナのお勉強②
…え?
「俺の蘭に対して残っている気持ちは、“罪悪感”のみなんです。確かに当時は、世界の中心は蘭だ!と宣言できるくらいに好きだったけど、今の気持ちは少し違って」
「気持ちが…違う…?」
「大切な人だからこそ、幸せになって貰いたい。…俺は蘭にたくさん辛い想いをさせた。だからこそ、俺との過去を吹っ切って、お互いに新しい恋に進めたらいいな…と」
菊池に彼女が出来ても、続かなかったワケ。
それは、蘭に対しての罪悪感―――
「あの日の事は、許されないモノ。それは俺自身、充分すぎるくらいに分かってます。だからこそ、俺は前へと進みたいんです」
「菊池…」
「自分勝手過ぎますよね?俺という人間は…」
全てを話し終えた菊池は、やっぱり罪悪感に顔を歪ませながらも、どこかスッキリしたような表情を浮かべていた。
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