秘密の★オトナのお勉強②
頭では分かっている。
冬馬は、階段から落ちたあたしを、かばってくれたんだ、と。
そして、その結果、この事故は起きてしまったんだ、と。
だけど、頭が着いていかないの。
いくら大切な友人だと分かっていても、拒絶したら冬馬が傷付いてしまうと理解していても。
…貞永と蘭も、同時に傷つけてしまう事になる。
「あゆ…」
「ごめん…ゴメン冬馬!!」
謝っても、嘆いても、過去には戻れない。この事は、あたし自身もよく分かっている。
だけど、謝らずにはいられなかった。
事故だと言え、あたしが悪い。
あたしが、全て悪いんだ…!!
ガクガクと震えだす身体を、必死に落ち着かせようとしていた時だった。
「あゆ…?」
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