秘密の★オトナのお勉強②
感情が我慢できなくなり、あたしは床にペタンと座り込む。
止まらない涙は、あたしの心にどれだけダメージが与えられたのかを、しっかりと教えてくれて。
「らん…蘭っ…!!」
ここにはもう居ない蘭の名前を、無意識に呼んでいると、
「たく、一人で無理すんじゃねぇよ」
「…ッ………?」
ふと、誰かの声が聞こえた。
…この声、知ってる。
唯一あたしが安心出来て、心から「スキ」を言える人の声…。
その優しくて、どこか安心できる声に釣られるように、あたしは顔を上に向けた。
「どんだけ泣いてんだよ、俺の姫サマはよ?」
「さ…だながッ…!!」
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