秘密の★オトナのお勉強②
なんなのよ、貞永。
まず、このシリアスな雰囲気をぶち壊す所から、根本的に間違ってる気がするってば!
そんなあたしの心の声は、届くはずもなく。
誰かに見られていないか、大急ぎで確認していると、大きな貞永の掌があたしの手を覆い、急にグッと引っ張られた。
力を込めているであろう貞永の掌から、なかなか逃れる事が出来ない。
…貞永は、一体何がしたいの?
「行かねぇの?」
「へ…?」
「二人の気持ちが通じ合う所、見に行かねぇのか、って」
ニヤッと笑う貞永を見て、ふと思った。
「それって…覗き見?」
「覗きはしない。ただ堂々と見るだけだ」
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