秘密の★オトナのお勉強②
…って。
「完璧にそれ悪趣味じゃん!」
「いいんだよそれくらい。あの二人は、俺達の恋路に多大なる迷惑を掛けまくったんだから」
「だから、これでおあいこだろ?」とでも言うように、貞永はズンズンと足を前へ進める。
手を繋がれているあたしは、周りの人に見られていないか、ひたすらビクビクするばかりで。
「ちょ…休憩もうすぐ終わるんじゃ!?」
「大丈夫。当分の間は、俺も佐田さんも出演するシーンの撮影は無いから」
「でも、予定が変わったら…」
「心配すんなって。腹痛とでも言っておくから」
何を言っても、貞永の巧みな話術に、あたしの言の葉は打ちのめされるだけ。
やっぱり貞永には敵わない。
そう痛感した瞬間だった。
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