秘密の★オトナのお勉強②
04★__すべてにピリオド
「蘭…」
「………」
「返事くらい、してよ…」
「ヤダ」
ベンチに座っている蘭は、顔を俯かせている為、どんな表情を浮かべているのかが確認出来ない。
ただ…分かる事がひとつだけ。
「泣いてるの、蘭?」
冬馬のその一言で、蘭の肩がビクッと上がった。
涙声で受け答えをする蘭を見れば、一目瞭然なその事実だが、今の蘭にとっては、少し刺激が強すぎたようだ。
「…誰のせいだと思ってるのよ」
「え?」
「誰のせいで、アタシは涙を流してると思ってるのよ…!!」
ガバッとベンチから立ち上がった蘭は、大股で冬馬の元へと近付くと、キッと視線を鋭くした。
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