秘密の★オトナのお勉強②
そんなあたしの妄想で幕を閉じた、みんなとの飲み会。
ベロンベロンに酔った蘭は冬馬に任せて、あたしは一人で自宅へと向かっていた。
隼人と猛は自力で帰っていったので、この車内にはあたし一人だけ。
いつもは助手席に居るはずの蘭が存在しない車内は、なんだか閑散としていて。
…無性に、寂しくなった。
「そういえば、昔は貞永もここに座ってたよな…」
あの頃から変わっていない、あたしの愛車。
少し古びたとは思うけど、まったく買い換える気にはならない。
それは…
貞永との想い出を、消し去りたくないから?
「…みんなの前ではああやって言ったけど、やっぱり完璧に忘れる事は出来ないよ」
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