秘密の★オトナのお勉強②
菊池はフッと安心したように笑みを零すと、クルッと身体の向きを変えて、どこかへ歩き出す。
というか、あたし達の方に近付いている。
…ん?
今一瞬だけ、菊池と視線が混ざり合ったような…。
「嫌な予感が、する…」
「どうやら、今度の修羅場のターゲットは、あゆみたいだな?」
「ひぇっ…!!」
楽しそうに呟く貞永は、きっと世界で一番と言っていい程に鬼と化している。
今はオオカミなんかじゃない、鬼だよ、オニ…!!
咄嗟にこの場から離れようとするが、貞永に腰を掴まれていて、身動きすら取れない。
…どどどうしよう!
あたし達が此処に居た事、バレちゃうよ!
あわあわと慌てだした時、目の前にある草が、大きな音を立てて動き始めた。
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