秘密の★オトナのお勉強②



「いつまでも隠れてないで、いい加減出てきたらどうなんですか、中森サンに貞永サン」



「どうやらTHE☆ENDみたいだな」



「いややや!楽しそうにしてる貞永が理解出来ないって…!」




何よ、THE☆ENDって!

「☆」を付ける意味も分からないし、何より―――



「蘭と、仲直りしなくていいんスか?」



「―――っ…!」



「中森サンは、俺に蘭と接する勇気をくれた。だったら、中森サンも蘭と仲直りして欲しいんです」




真剣な表情で話す菊池に、あたしの背中を優しく押す貞永。


この二人に囲まれたら、あたしは…




「という訳で、行きますよ!貞永さんも着いてきて下さい」



「な…ちょちょちょ…!!」




返事をする間を与えられずに、あたしは貞永と共に隠れていた木陰から、強制的に引きずられた。




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