秘密の★オトナのお勉強②
そう優しく囁く貞永は、やっぱり何も変わっていなくて。
雰囲気も、微笑み方も、全てが「あの頃」のまま。
まるで自分の周りだけ、時間が止まってしまったみたい…。
だけど…
少なくとも今のあたしには、優しく迎え入れる余裕なんかないや。
「貞永…」
「どうだ?いきなりの登場で驚いたか?実は―――」
「ふざけんな!この浮気男ーっ…!!」
あたしはそんな雄叫びを上げると共に、右手ストレートを貞永の頬に食らわす。
突然のあたしの攻撃に、貞永は目をテンにさせていた。
…あたしの二年分の怒り、しっかりと思い知らせてやるわよ!
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