秘密の★オトナのお勉強②



「姉ちゃん落ち着けって」



「へ…?」



「心の声、全部口に出てる」




…って、マジですかい。

久しぶりにいつもの癖を出してしまった自分に、ため息をつきたくなる。




「一応姉ちゃんの疑問に答えてあげると、此処に入る事が出来たのは、合鍵だよ」



「は?」



「姉ちゃん、一人暮らし始めた頃から、実家に合鍵置いてただろ。いつでも俺達が来れるように、って」




猛の言葉を聞いて、思い出す。

そういえばあたし、此処の合鍵を実家に置いていたんだ…。



謎が一つ解け、うんうんと頷きながら納得するあたしに、もう一つの疑惑が浮上する。




「それは分かったけど…あたしに何しに来たの?一応謹慎中だし、バレたら厄介だと思うんだけど…」




.
< 360 / 412 >

この作品をシェア

pagetop