秘密の★オトナのお勉強②
04★__オトナのお勉強
みんなに誘導されるように、あたしは緊張でふらつく足を動かしながら、貞永の元へと向かう。
会見場を出て、関係者立ち入り禁止の廊下に突入すると、神風さんの怒鳴り声が、あたしの耳に突き刺さってきた。
「さっきの会見はどういう事だ、貞永!」
「真実を述べたまでです。あゆとの関係も、嘘を言った訳ではありません」
怒っている。
神風さんが、貞永に対して怒鳴っている―――
ビクビクしているあたしの身体を、咄嗟に菊池が支えてくれた。
「き…くち…」
「大丈夫です、何かあっても、俺達が中森サンを守りますから」
どうして、あたし達の周りに居る人達は、こんなにも優しいんだろう。
神風さんが見えないように、あたしの前に立ってくれるみんなに、あたしを支えてくれる菊池。
本当に、感謝しきれないよ。
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