秘密の★オトナのお勉強②



口出しはもうしないとしっかりと心に決めて、あたしは貞永の方を改めて見つめる。




「俺は、遊び目的で人に告白しねぇよ」



「………」



「ずっとあゆが好きで、好きすぎて、気持ちが抑えきれなかったから告白しただけ」



「貞永…」



「それに、メールとかも返さなかったのも、キチンと理由があるんだよ」




そう告げた貞永は、手持ちカバンを無言で漁り始める。


その光景を、貞永が発してくれた嬉し過ぎる言葉達と共に眺めていた。




「手紙、嬉しかった」



「え…?」




笑顔の貞永の手に握られてあったのは…


大切にファイルの中に入れられて保管されていた、あたしの手紙だった。




.
< 39 / 412 >

この作品をシェア

pagetop