秘密の★オトナのお勉強②



ぶっきら棒にしか気持ちを伝える事しか出来なくて、


高飛車な女王様キャラの蘭だけど、



…こんな、人間味溢れる表情も出来るんだね。




「ありがと、蘭…」



「ま、アタシがお礼と言うとか、今回が最初で最後だろうけど!」




あたしが褒めると、蘭はやっぱり照れたようにフォローしていて。


…そんな蘭だからこそ、あたしはついつい喧嘩を売ってしまうんだ。




「蘭がお礼ねぇ…。きっと明日は雪降るね。もうすぐ夏だけど」




その言葉を口から放った瞬間、あたしはハッとして口を手で覆った。


そっと向かいに立っている蘭に、視線を移してみると…。




「…フフフ。随分を調子乗ってんじゃないの?マネージャーさん?」



「…やっちゃった」




悪魔のような角を生やした蘭が、指の骨をポキポキと鳴らしながら、あたしに近付いてきていた。


…あたしの人生、終わったわ。




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