秘密の★オトナのお勉強②
蘭は、きっと分かっているんだ。
貞永が抱えている闇を、
その苦しさを―――
「今のあゆじゃ、絶対に分からないわよ、この事は」
「…蘭」
「だから、明日までに、いつものあゆを取り戻しなさい?そして、しっかりとぶつかるのよ」
こんなに蘭が頼りになると思った事は、今までなかった。
さすが、過去に貞永を好きだった人間。
あたしよりも、遥かに貞永の事を分かってあげられてるよ。
「いい?くだらない事を考えてるかもしれないけど、光輝くんの彼女はアンタなんだからね?」
「…うん」
「弱い自分は捨てて、明日は頑張りなさいよ?」
蘭の最後の一言が、やけに心に響いた。
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