大好きッ!!


1時間目のチャイムが鳴った。


今頃、陸は理科の授業を受けてるんだろうな。


理科は陸の得意教科。


私は一番苦手だけど……。


そんな時、外で物音が聞こえた。


――――ガラッ!!


誰!?


今は授業中でしょ?


ここからは残念ながらカーテンが掛かっていて見えない……。


少しすると、足音が段々近づいて来るのが分かった。


私は慌てて布団を被り、息を潜めた。


――――シャッ!!


カーテンが開く音が聞こえて、私の体はビクッと小さく跳ね上がった。


恐い先生だったらどうしよう……。


先輩だったらどうしよう……。


そんなことが次々に浮かんでくる。


止めて〜〜!!


「なっちゃん!!」


この声は私の知っている人の声……。


――――愛しい人の声……


私はガバッと布団を捲った。
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