黒猫

冷たかった身体も
温もりを取り戻して、

慰めるように、
ザラザラの舌で舐められた。

あったかい
優しい
柔らかい

生きてる、命。

好きやで、
大好きやで、

…愛してる。

滅多に言わんかったこの言葉、俺は素直な感情の言い方さえ忘れてた。

「………好きや。」

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