愛しい君へ

「お前、勘違いしてる。俺はこいつの彼氏でも何でもねぇ。俺はお前だけの男だ。お前だけのために存在してる。だヵら、どこにも行くな」
やめてよ・・・。そういうこと言わないで・・・。
離れられなくなる・・・。
「なんだぁ。その仔、友達ぢゃないんだ。ちゃんと彼女居るぢゃん?あたしすっごい悪いことしちゃったし・・・」
女性が立ち上がる。
「初めまして。あたし石橋奈津。龍哉何も言ってないと思うヶド、あたし、龍哉の姉です」
・・はい?
「ぇ・・・?」
「はぁ・・・。だヵら・・・こいつは俺の姉貴」
「ほら、龍哉って無口でクールって感じでモテちゃうぢゃん?だヵらあたしが龍哉の彼女って設定にしてやってんの★龍哉なにも教えてくれなかったヵら梨李ちゃん傷付けちゃったね・・」
奈津さんはあたしに頭を下げた。
「そ・・そんな!あたしが勘違いしただヶですよッ!」
「まあ梨李ちゃんが龍哉の彼女なら安心だねッ♪ いい仔ゲットしたねぇ~?」
「うっせぇなぁ。だヵらって梨李いぢんなよ」
あたしは強制で龍哉の膝の上に座らされた。
「梨李ちゃん~♪龍哉、梨李ちゃんにまぢハマってるヵら★ょろしくねッ」
「あ、はい・・」
「余計なこと言うんぢゃねぇぞ」
「はいはい。ぢゃああたし、用事あるヵら。梨李ちゃんッ、こんな弟だヶドよろしくね!」
「とっとと出てけ!」
龍哉に急かされて奈津さんは出掛けた。

「俺・・不安だったんだ・・・」
ぇ・・?
龍哉が急に切り出す。
「昨日知らないァドヵらめーる来て・・梨李が・・浮気してるって・・俺はたしヵにこの目で見たって・・。今日だって男と街で手繋いでたって・・。それヵら急に不安になって・・・。梨李が離れて行くように思えて・・。ど-してぃぃヵ分かんなくて・・・」
あたしを抱き締める腕に力が入った。
知らないァド・・・?
あたしが浮気・・・?
「ごめんな・・。信じれなくて・・」
龍哉の声がどんどん小さくなってく。
そんな龍哉が愛しく思えた。

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