愛しい君へ
初めて
「梨李!おめでとう!」
実美があたしの体をゆする。
あたしは全然動けなかった。
「梨李?」
「ぇ・・・。あ・・・ぅん・・・」
「どうした?」
「まだ信じられない・・・」
「何言ってんの~!両想いなんだよ!?石橋君は彼氏なんだよ!」
彼氏・・・。
あたしは龍哉の彼女・・・。
本当にいいのかな・・・。
あたしなんかが彼女で・・・。
「梨李?梨李は石橋君の彼女!自信持て!」
実美・・・。
そうだ・・・。
あたしは龍哉の彼女・・・。
もっと自信持たなきゃ・・・。
「実美~!!」
ゃっぱ今はそのことがプレッシャーで
潰されそうだ。
「ったくこの仔は・・・」
実美は母さんかッ!
「いい?梨李、
これからたくさんの試練が待ってるんだよ。
もしかしたら石橋と喧嘩するかもしれない。でもね、
絶対自分からもう手放すなよ。石橋はモテるから不安
かもしれない。だからってその不安に負けるな。
梨李はもう昔の梨李とゎ違うんだから。負けるな!」
実美・・・。
そうだ・・・。
あたしはもう変わったんだ・・・。
これからはもう龍哉だけを見るんだ・・・。
龍哉はあたしの・・・。
「実美・・・」
小さな声でつぶやく。
「ん?」
実美は夕飯の準備をしてた。
「夢ぢゃ・・・ないよね・・・?」
「当たり前。まだ心配なの?」
「ぉし・・・。 夕飯なに?手伝う!」
あたしって単純。
でもね・・・。