愛しい君へ


「慎耶・・・だよ・・・」
「・・・慎耶!?」
「ぅん・・・。話したことないヶドね・・・」
「慎耶!?慎耶って高見!?」
「ぅん・・・」
「あの人やめな!危険な匂いするから!」
あたし、結構勘は当たる。
「でもさ・・・。いい人だよ・・・?」
「まぁ・・・実美の好きな人だから
ひどくは言わないけど・・・。
とにかく注意はしときなよ。なんヵ絶対裏ありそう」
「梨李・・・ぁたしに何かあったらよろしく・・・」
実美は弱そうな声で言った。
「龍哉に聞いてみよか?どんな奴か?」
「ぃぃょ・・・。石橋君が紹介してくれた人だから・・・」
「龍哉が!? なら大丈夫なんヵな・・・」
あたしはどうしても心配で仕方なかった。

「梨李-♪」
実美の明るい声。
さっきまで二人で一緒にお風呂に入ってた。
『子供ぢゃないか1人で入る』
と言ったのに、実美は
『二人で入る-!』
と駄々をこねた。
だから二人で入らされた。
それで実美は上機嫌。
「次は何ですヵ?」
「何も-♪」
なんだこいつ。
と心の中で突っ込んだ。
でも口には言わなかった。


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