愛しい君へ


「もしもし・・・」
『やっと出た!』
「ごめんなさい・・・」
『ぃぃって。 飯食った?』
「ぃぁ・・唯兄待ってようと・・・」
『先輩に捕まって帰れそうにないんだ』
「ぢゃぁご飯は!?」
『先輩と食うから結城と食ってくれ。結城一緒だろ?』
「そうだけど・・・」
『ほんとごめんな。 ぢゃぁ』
「ちょっ・・・!」

プープー
切れてしまった。
勝手過ぎぢゃない!?
「唯、なんて?」
「先輩に捕まったからご飯は結城兄ちゃんと食べてって・・」
「あ-。 んぢゃあ食おうか」
結城兄ちゃんは微笑んで立ち上がった。
「ぅん!」

「ハンバーグー♪」
「大好きだったろ? 昔と全然変わってねぇな」
クスクスと笑う。
「早く食べよッ!」
とにかく早く食べたかった。
「やっぱ結城兄ちゃんのハンバーグは天下一品★」
頬張りながら言った。
「大袈裟だなッ。 そんなに焦んなくても食わねぇよ」
たったの10分で食べ終えた。

「さてと、俺バイトあるから出掛けるわ」
結城兄ちゃんは洗い物を済ませて言った。
「分かったぁ。頑張ってね★」
「先寝てていいからな」
あたしは笑顔で見送った。

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