恋色サイダー【完】
櫂士のこと考えて泣いてたんだよ、バカ。
『結局のところ、俺は麻奈が好きなんだな。』
ははっ…と乾いた笑いを見せながら、櫂士が言う。
一生懸命話してくれた櫂士を見て、あたしも今の気持ちを素直に言った。
櫂士が初めて言ってくれた"好き"が嬉しくて、嬉しくて。
「…っ、櫂士?あたし、櫂士のこと好き、大好き。」
そう言った瞬間、櫂士の目が大きく開いた。
『…は?』
「うん、だから…ごめんね?あたし別れたかったなんてウソついて。」
『ウソ?』
「うん、ウソ。強がっちゃった。あたしバカだからさ。」
今度があたしが乾いた笑いを見せた。
と、次の瞬間‥‥…――