恋色サイダー【完】
コンビニの帰り道、あたしと櫂士は当たり前のように手を繋いでいた。
ゴクッ
「ねぇ…櫂士?」
『あ?』
「これ、なんか酸っぱいかも」
どれと言う櫂士にあたしはさっき買ったばかりのペットボトルを渡す。
「…こんなかんじなんじゃね?恋愛って」
「あぁ!なるほどね。」
なんだか納得出来た。
あたしたちは事実上、今日一度別れた。
でもたまたまコンビニで会ってお互いの気持ち言い合って、すれ違ってたって分かった。
好きだから嫌われたくなくてどこか壁を一枚置いてたあたし。
気持ちが分からないから、別れるって言って試そうとした櫂士。
でも、今日それを話してなんだかお互い近づいた気がする。