キミがくれた誕生日




「ありがとう」

『いいえ、これくらい平気です』

「じゃあまたね」


繋いだ手を離した先から広がってくる
寂しさをこらえて歩き出そうとしたら


『‥‥風邪引かないよーに!!
 気をつけて帰って下さいね』


急に私が着ていたパーカーの帽子を
かぶせてきたキミ。


私‥‥またドキドキしてる。


俯いた顔を覗き込んできて
『似合う、似合う』なんて満足げなキミ。


もうドキドキが止まらない。




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